DMの効果測定指標には、レスポンス率やコンバージョン率など、さまざまな指標があります。しかし、DM施策の成果を向上させるためには、まずはDMの「開封率」を上げることが大前提で、重要不可欠なのです。
一般社団法人日本ダイレクトメール協会の調査(※)によると、家庭に届いたDMの平均開封率は64.8%であることがわかっています。
一方、宛先に自分の名前が記載されていると開封率は75.1%にまで上がります。
このように、少しの工夫でDMの開封率は大きく左右されます。
(※)一般社団法人日本ダイレクトメール協会 研究開発委員会編「DMメディア実態調査2023(要約版)」より
今回はDMの開封率を上げるためのコツを「封筒」に焦点を当てて解説します。
「封筒」は、DMを受け取ったときに最初に目にするものです。中身をどんなに工夫しても開封してもらえなければ情報は伝わらないため、受け手の興味を引き、開封してもらう工夫が必要です。
封筒以外での、DMレスポンス率を上げるコツは以下の記事で詳しく解説しています。
単純に、大きなものは目立ちます。もし現時点でのDM施策に思うような効果が見られない場合は、いつもより大きな封筒を使ってみるとよいでしょう。
大きなサイズを効果的に使うことを考えると、新しいクリエイティブのアイデアも浮かぶかもしれません。
フュージョンの事例として、おせちの販促のために送付された以下のDMにて、商品の写真を原寸大で掲載した施策があります。実寸大で商品の魅力を伝えることで、購入する前の品質や量の不安を払拭することができ、前年比123%の売上に寄与しました。
詳しくは以下で紹介しています。
1にも連動する話です。定形サイズの郵便物を束ねると物理的に飛び出し、必然的に目立ちます。
普通のDMとは異なる封筒を使えば、多くの郵便物に埋もれるのを防ぐことができ、同時に商品やサービスの世界観・価値観を伝えられます。
実際の速達などを利用しない場合でも、「重要」や「緊急」などのスタンプのような装飾をつけることで、顧客に大事な内容が記載されているDMであることを伝えられます。封筒自体にデザインを施すコストはかかりますが、実際の速達便を利用するよりも低コストで実施できる点も魅力の一つです。
ただしこのような工夫をする場合は、実際の速達郵便と誤認されないようなデザインにするよう注意しましょう。
フュージョンの事例では、会員資格が失効する休眠顧客に対し、緊急性・重要性が伝わるデザインで再来店を促した事例があります。この施策では、DMを送付しなかった顧客と比較して、来店率が19.4%増加しました。
詳しくは以下で紹介しています。
箱型DMは、封筒タイプのDMに比べて立体的である事などから、目に留まりやすいです。箱型DMは立体的なため、他のDMよりも注目されやすく、顧客の興味を引き出しやすいからでしょう。一方、同じ立体でも筒型のDMは反応率が良くないと言われています。これは内容物が丸まってしまうことで読みにくさを感じるためです。
フュージョンの事例でも、箱型DMは38.1%ものレスポンスを獲得した施策があります。
箱型DMは、通常のハガキ型・封筒型のDMよりもコストがかかるため、高い効果を得るには、ターゲットリストの絞り込みや箱の形を活かしたクリエイティブも重要です。
詳しくは以下で紹介しています。
DMは、デジタルメディアには不可能な「リアル」の力を持っており、五感を刺激することができる強力なメディアです。その特性を生かし、手触りのある紙を選定したり、加工を施したりすることで、触覚を刺激でき、印象に残すことができます。
DMが届いて、キッチンのテーブルやオフィスのデスクに置かれたとき、表と裏のどちらの面が上になっているかはわかりません。そのため、表面だけに魅力的なメッセージを記載するのではなく、裏面が目に入っても「開けたい」と思わせられるように工夫することは大切です。
DMが顧客の目に留まるよう、封筒にインパクトのあるメッセージを書くことは、開封率の向上につながると言われています。
フュージョンで実施したDMでも、封筒にインパクトのあるコピーを記載して受け取り手の目を引くことに成功した実績があります。
どのようなコピーが使われたのか、また、その結果については以下の記事で詳しく解説しています。
魅力的なオファーを提供しているなら、封筒にもオファーを載せることで開封のトリガーにもなります。
オファーが商品や景品であるなら、その写真を載せてビジュアルで訴求するのも有効でしょう。
封筒に記載する名前は、単純に宛名として利用するだけではなく、顧客の注意を引く用途でも用いることができます。
例えば宛先欄だけではなく、封筒に記載した訴求文の中に受け取り手の名前を差し込むなどして、呼びかけてみましょう。
呼びかけは1回だけでなく、何度も行ってみることで顧客の興味を引き付けることができます。ただし、あまりにも頻繁に呼びかけをしてしまうと「しつこい」などのネガティブな感情にもつながるリスクがあるため、呼びかける頻度は相手を不快にさせないようバランスを考えることが大切です。
封筒の上からも気付くような立体物を中に入れるのも効果的です。何が入っているのだろうと気になって、つい開封してもらえる可能性が高まります。
具体例としてはペンなどが挙げられます。ペンやマーカーなどを同封すると、DMの中で顧客が気になったポイントのメモやマークをつける用途にも活用できます。
フュージョンの事例でも、「パロサント」という香木を入れることで開封のフックとした施策があります。
詳しくは以下で紹介しています。
開封の際にはペーパーナイフやカッターを使わないといけないものも多く、手間をかけてしまいます。開封が面倒な印象を少しでも与えてしまうと、捨てられてしまう確率が上がりもったいないです。
気軽に開封できる圧着ハガキや、切り取り線が予め付いた簡単な封筒にすることも効果的です。
詳しくは以下で紹介しています。
封筒に何かしらの質問を記載し、開封のトリガーとして活用する方法もあります。これは質問されると答えたくなってしまう人間の心理を利用する手法です。
質問だけでなく、DMと関連性のあるクイズやなぞなぞでも開封のトリガーとして有効でしょう。
フュージョンでは、がん検診の受診を目的としたDMで、まずは開封してもらうことを重視して「メタボ」をフックとした質問を投げかけ、コンバージョン率が大きく向上した施策があります。
詳しくは以下で紹介しています。
フュージョン株式会社では、マーケティングの効果を最大化するために、CRM戦略に基づいた最適なダイレクトメール施策を提案いたします。DMの開封率に悩んでいたり、デジタルマーケティングだけでは思うように効果が出ない場合は、現在の施策と掛け合わせたダイレクトメール施策が有効です。ぜひ一度フュージョン株式会社へお問い合わせください。
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