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    データドリブンマーケティングとは?CRM戦略設計への活かし方も解説

    2024-12-16

    データを活かしたCRMマーケティングのための戦略立案~施策設計の進め方

    現代のビジネス環境において、顧客データの活用は欠かせない要素といえます。
    特にマーケティングやCRMでは、顧客データによって導き出されたインサイトや行動傾向を戦略の立案・施策設計に取り入れる動きが顕著です。
    その中でも、データを中心に据えて意思決定を行う手法として注目されているのが「データドリブンマーケティング」です。

    このコラムでは、データドリブンマーケティングとはどのようなマーケティング手法なのか、メリットも合わせて解説します。さらにCRM戦略設計でデータを活用する際の流れや、活かすポイントについても順を追って説明します。
    自社で収集したデータの活用にお悩みの方は、ぜひ最後までご確認ください。

     

    目次:
    データドリブンマーケティングとは
    データ分析は「手段」、大事なのはその「目的」
    CRM戦略設計でデータを活用する流れとポイント
    顧客データを元にした顧客セグメントで戦略・施策を考える
    施策実施後はデータに基づく評価・改善を実施する


    データドリブンマーケティングとは

    データドリブンマーケティングとは、過去のデータや顧客情報などを分析し、データに基づいて客観的な視点で戦略や施策を立案・実行する手法です。

    昨今、チャネルも顧客ニーズも多様化し顧客の購買行動は複雑化してきています。そのため、経営者やマーケティング担当者の勘や経験だけを頼りにしていると行き詰まることもあるでしょう。
    データドリブンマーケティングの場合、経験則や勘だけを頼りにするのではなく、ユーザーの情報で得た数字から意思決定をするため、より確実で効果が出やすいマーケティング施策を設計できます。

    データはオンライン・オフラインを問わず、顧客属性、顧客行動、エンゲージメントなど多角的に活用し、マーケティング戦略の立案に活かします。

    データドリブンマーケティングのメリット

    データドリブンマーケティングは、データに基づいた客観的な視点で施策を立案できるため、効果検証などPDCAを回しやすいメリットがあります。近年では顧客が商品を購入するまでに接触するチャネルや購入経路が複雑化していることで、実施しているあらゆる施策のうち、どの施策が効果的なのかを判断すること自体が難しい傾向にあります。
    データドリブンマーケティングでは、各施策やチャネルごとにデータ分析を実施するため、施策の効果検証・比較がしやすく、成果が高い施策や改善すべき部分が明確になりやすいのです。

    また、データは顧客やターゲットが生み出した事実に基づく内容のため、推測や経験に比べると圧倒的に仮説の精度も高められ、顧客視点でのマーケティングを立案できます。
    その結果、顧客満足度も向上し、企業としての評価も得られるでしょう。

     

    データ分析は「手段」、大事なのはその「目的」

    データドリブンマーケティングを戦略に活かすためには、その情報源となる「データ分析」を正しく行うことが重要です。
    データ分析はあくまで「手段」として考え、何のためにどのようなデータが必要なのかという「目的」を明確にしなければ、分析結果をデータドリブンマーケティングに活用することは難しいでしょう。

    たとえばマーケティング施策の効果検証で「30代女性で3回以上購入実績がある顧客の反応がよかった」という結果が得られたとしましょう。
    しかし、その結果をデータとしてどのように活用するかが決まっていなければ、それはただの結果にすぎません。

    ①ビジネスの現状や特徴、課題感
    ②なぜデータ分析が必要となったのか、その背景
    ③データ分析した結果を、どのような意思決定に使うのか
    ④これまでに実施済みのデータ分析

    これらを最初に明確にし、その上で「データを分析して明らかにしたいことは何か」を整理します。
    データ活用の目的をしっかり定義しデータ分析を行うことで、マーケティング施策改善に活かせる結果を得られるのです。

    具体的なデータ分析の手順についてとアプローチ方法は、以下のページよりご確認ください。

    【参考コラム】
    マーケティングにおける効果的なデータ分析の手順とアプローチ方法

     

    CRM戦略設計でデータを活用する流れとポイント

    では、CRM戦略設計でデータを活用するには、どのような流れで進めればよいのでしょうか?ここからは、CRM戦略設計をするにあたっての流れとポイントを解説します。

    CRMで見るべきマーケティング指標の選定

    CRMデータを活用するために重要となるのが、データドリブンマーケティングで見るべき指標の選定です。全てのデータが、等しく重要というわけではありません。自社のビジネスの目標や戦略によって、注目すべき指標は変わります。

    (注目すべき指標の例)
    新規顧客獲得を目指している場合:ウェブサイトへの訪問者数や新規顧客の獲得数など
    既存顧客のロイヤルティ向上を目指している場合:リピート購入率や顧客満足度など

    また、これらの指標をただ確認するのではなく、それぞれが何を意味し、どのようなアクションにつながるべきかを理解することも大切です。

    たとえば、リピート購入率が低いというデータがあった場合、単に顧客満足度が低いのではなく、リピート購入を促す施策が不足しているという問題かもしれません。そのようなケースでは、顧客満足度を向上するための施策やリピート購入を促すためのキャンペーンを考える必要があります。

    このようにデータをただ見るだけではなく、目的を踏まえたときに各データが何を示しているのかを理解することが大切です。さらにデータの示している内容に基づいたアクションを考えることが、データを活かしたCRMの基本となります。

    下記の図は、フュージョン株式会社でご支援した小売業界企業様において、店舗アプリデータを分析する目的の整理と、分析設計案のイメージです。事前の分析設計を関係者間で共有し、共通の目的意識を持つことも大切です。

    店舗アプリデータの分析設計案_フュージョン株式会社

    【参考事例】
    店舗アプリデータ分析に基づくKPIマネジメントの仕組み化(小売業界企業様)

    CRMにおける売上方程式でマーケティングデータを分解する

    マーケティング施策の成果を具体的に把握するためには、売上を構成する要素を分解し、それぞれの要素が売上にどのように影響を与えるか検証することが重要です。この分解を「売上方程式」と呼びます。

    CRMにおける売上方程式は、一般的には以下のように表されます。

    コラム画像_20230616
    この方程式を見ると、売上を増やすためには以下の3つの要素をどのように増やすか、または改善するかが重要であることがわかります。

    1. 顧客数:新規顧客獲得、既存顧客維持
    2. 顧客あたりの取引回数:顧客のリピート購入促進
    3. 取引あたりの平均取引金額:顧客が一度に購入する商品の価格や数量の向上

    この売上方程式を用いれば、自社のマーケティング活動の成果を正確に把握でき、どの要素に焦点を当てるべきかを明確にすることができます。なお、売上方程式はCRMツールなどで収集しているデータを活用して計算することが可能です。
    CRMにおける売上方程式によって、データドリブンなマーケティング戦略の策定ができるのです。

    顧客データを元にした顧客セグメントで戦略・施策を考える

    売上方程式に基づいてデータを活用したマーケティング戦略を策定したうえで、細かな施策は顧客セグメントごとに戦略を考えることが重要です。

    顧客セグメントとは、顧客を一定の基準や特性に基づいてグループ化することを指します。細かく顧客をグループ化することにより、グループごとの特性やニーズを理解し、最適なCRM戦略設計が可能です。

    顧客セグメントの例としては、地理的な位置、人口統計学的な特性(年齢、性別、収入など)、行動特性(購買行動、利用頻度など)、心理学的な特性(ライフスタイル、価値観、好みなど)があります。

    たとえば、一定の年齢層や地域に住む顧客が特定の製品を好む傾向があるとわかった場合、その顧客セグメントに対するマーケティング施策を打つことができるでしょう。

    特に近年は、個人情報保護の規制強化により外部とのデータ共有や購入が難しくなっていることから、多くの企業が自社データの収集と保有を強化しています。収集した自社の顧客データから顧客の解像度を上げ理解を深めることが、データドリブンマーケティングにおいて重要です。

    自社データの収集や活用の重要度については、以下の記事をご参照ください。

    【参考コラム】
    CRMでファーストパーティデータの収集・活用の重要性が増している理由


    戦略ごとにKPIを設定しモニタリング体制を整える

    これまでの流れで明確にしたマーケティング指標や売上分解で深堀りした施策の成果は、KPIツリーで構造的に管理することで、より目標達成までの順序立てがしやすくなります。
    KPIは目標までに達成すべきマイルストーンを明確にする役割があり、その達成度を定量的に測るツール
    。そのため、データドリブンマーケティングにおいてKPIを設定しモニタリングすることは大変重要です。

    なお、KPIを設定する際には、SMARTの法則(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)を意識するとよいでしょう。

    SMARTの法則の内容は以下のとおりです。

    • 具体的(Specific)
    • 測定可能(Measurable)
    • 達成可能(Achievable)
    • 戦略に関連する目標(Relevant)
    • 時間軸(Time-bound)

    KPIツリーで構造化したら定期的にモニタリングし、戦略の修正や改善を行っていきます。BIダッシュボードでの可視化などを行えば、日々のKPIのモニタリングや分析が容易になるでしょう。

    (ダッシュボードの参考イメージ)

    Tableauダッシュボードイメージ画像

    フュージョンではBIツールを用いたダッシュボードによる可視化のご支援も行っています。ご興味のある方は、支援事例をご覧ください。

    【ご支援事例】
    事業活動を通じて生み出す共感消費-伴走型マーケティング支援で課題の可視化や経営判断を可能に-(株式会社GOOD NEWS様)

    なお、BIツールについて詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

    【参考コラム】
    BIツールとは?機能やマーケティングでの活用シーン・導入事例を紹介

     

    施策実施後はデータに基づく評価・改善を実施する

    マーケティング施策を実施した後は、その効果を検証し、KPIが達成されているかを確認することが重要です。KPIの達成を確認することで施策の成功度合いが評価でき、必要な改善点を見つけ出すことができます。

    効果検証のためには、施策実施前のデータと施策実施後のデータを比較します。
    たとえば新規顧客獲得を目指す施策の場合、施策実施前後の新規顧客数や新規顧客からの売上を比較します。また、既存顧客のロイヤルティ向上を目指す施策であれば、施策実施前後のリピート購入率や顧客満足度を比較します。

    この比較結果をもとに、KPIが達成されているかを確認します。KPIが達成されていれば、施策は成功といえるでしょう。一方でKPIが達成されていなければ、施策の改善が必要です。データを詳しく分析しKPI達成に至らなかった原因を探っていきます。

    なお効果検証の際は、単に施策実施前後の比較検証だけでなく、施策実施前に立てていた仮説と実施後の結果がどのように比較できるのかもあわせて検証するとよいでしょう。

    施策の効果検証と改善が繰り返されることで、マーケティングの効果を最大化することができます。また最終的には顧客満足度を向上させ、売上を増加させることが可能です

    フュージョン株式会社ではマーケティングの効果検証の精度を確認できるセルフチェックシートを用意しています。以下のページよりダウンロードし、ぜひご活用ください。

    顧客データを活用したCRM戦略立案・施策実行はお気軽にご相談ください

    データドリブンマーケティングは、顧客データを基にマーケティング施策を立案することを指します。顧客の行動やニーズを詳細に把握でき、それに基づき顧客ひとりひとりに合ったマーケティング施策を策定することが可能なため、顧客満足度も向上しやすくなります。

    フュージョン株式会社では、顧客データを活用したCRM戦略立案から施策実行まで伴走型で支援しています。顧客のLTVを最大化したいと感じている場合や、CRM戦略の立案にお悩みのある方は、お気軽にお問い合わせください。

    フュージョン株式会社CRM支援全体像

     

     

     

     

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