マーケティングテクノロジーの進化によってBtoB、BtoCといった業態に関わらず、企業が顧客の行動データを集めることが以前より容易にできるようになりました。
しかし、それらをうまく活用できている企業は多くないのではないでしょうか。
特に、マーケティング担当の方々はこのような状況で分析を始めていないでしょうか?
「やり方はわからないけれど、データがあるから分析を始めてみよう」
「とにかく"分析"しろと指示があったので分析をする」
昨今では、収集できるデータの種類や量が膨大で、かつ分析手法や切り口も無限に存在します。
なんとなく分析を始めてしまうと、手間と時間が際限なくかかってしまうだけでなく、結果的に何も示唆を得られなかった...ということにもなりかねません。
データや分析結果は、目的を達成するための判断材料に過ぎません。
マーケティング課題の抽出のため、また立てた仮説のエビデンスに活用し、最適な課題解決をするために活用するものです。
▼参考コラム「CRM領域のマーケティング課題解決とは」
https://www.fusion.co.jp/column/2021/10/crm-marketingsolution/
そこで今回は、データ分析における基礎的な「3つのポイント」をご紹介します。
分析を始める前に、「ゴール」と「アクション」を明らかにしましょう。
↓例
これらを考えるときに、注意したいポイントが2つあります。
1つ目は、「今あるデータや知っている分析手法のことは、いったん忘れる」こと。
今できることを過度に意識しすぎると、範囲が限定的になり、本来の目的と離れて検討してしまうことがあるためです。
2つ目は、「データ分析がアクションにならないようにする」ことです。
これは、目的の手段化そのものですので、よほど自社の状態が見えていない場合以外はNGです。
その背景に、売上低迷や課題や脅威といった原因がないか、仮説思考で検討しましょう。
▼参考コラム「マーケティングにおけるデータ分析とは?アプローチの考え方と分析手順」
https://www.fusion.co.jp/column/2021/06/post-304/
データそのものの中に答えはありません。
データ分析の「目的」があるからこそ、知りたいことや、その示唆(気づき)が見えてきます。
さて、「アクション」が決まると自然に明らかにすべきことが見えてきます。
先ほど挙げた例をもとに、分析プランを考えてみましょう。
この場合、データ分析で明らかにすべきなのは「商品に優先度をつけるための判断材料」です。
「何を比べたら違いがありそうか」を、「4W」の切り口から考えてみましょう。
ここでも闇雲に分析を始めるのではなく、仮説思考で検討することが大切です。
たとえば、「あのブランドの商品の売れ行きが最近良くないような気がする」という仮説の場合、分析内容は「直近の販売量の推移をブランドごとに見る」となります。
「利益率の悪い商品が全体の利益率を圧迫しているのではないか」という仮説の場合、「各商品の利益率を見てみよう」となります。
仮説を立てることができれば、分析で明らかにすべきことが自ずと定まってきます。
実際にデータ分析を行い、その結果を読み解くときには、「全体を俯瞰する」のが大きなポイントです。
イレギュラーな細かい事象や、1つの商品の販売動向ばかりに注目しすぎてしまうと、全体の「データのうねり・推移」を見失ってしまいがちになります。
これでは、まさしく「木を見て森を見ず」です。
例えば、まず不調な業種を把握し、次にその中でも不調な部門、
そしてカテゴリへ...とドリルダウンしていくことで、何からアクションをすれば良いのか、優先順位を整理できます。
いきなり細かい事象に目を向けるのではなく、まずはデータを大局的に把握するように心がけましょう。
今回ご紹介をしたのは、データ分析における基礎的な3つのポイントでした。
実際にデータ分析をマーケティング活動に活用するためには、利益構造や顧客動向を分析し、データに基づいたマーケティング施策を実行するまでのプロセスを繋げることが重要になります。
フュージョン株式会社は、クライアント内部に存在する膨大なデータ(会員マスタ・売上明細データ等)を、「課題」や「仮説」を数字で検証、「見える化」することで「確認」や「気づき」を得て、そこからマーケティング施策の実行、効果検証まで、マーケティング課題の解決をワンストップで支援します。
そのゴールは商品やサービスを提供する企業と、それを享受する生活者の距離をもっと縮めることにあります。
フュージョン株式会社では、自社の分析ではカバーしきれない分析視点のアドバイスや分析プランのご提案・実施までをサポートしております。
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