(フュージョンのご支援内容)
株式会社スプリックスは、新潟県長岡市創業の学習塾や教育コンテンツを展開する総合教育カンパニーです。
『「教育」を通して、世界中の人に「人生の新たなステージ(春)」を届ける』ことをミッションに掲げ、1教室あたりの平均生徒数で日本最大規模の個別指導塾である「森塾」や、「第3回 日本サービス大賞」で経済産業大臣賞を受賞した「自立学習RED」などの学習塾を全国展開していることに加え、トップシェアの学習コンテンツ教材も複数開発・出版しています。
そして、塾現場で培ってきたノウハウを生かし、文科省「EDU-Portニッポン」採択事業である「フォレスタネット」の運営や、経産省「未来の教室」事業への参画等、公教育領域における展開を始めました。公教育機関向けCBT(Computer Based Testing)システムである「CBT for school」の提供により、GIGAスクール構想における公教育でのICT活用にも貢献しています。
【株式会社スプリックス 公式サイト】
【ICT教育支援サービスCBT for school紹介ページ】
この事例では、「CBT for school」の自治体向け認知・導入を増やすべく、新規顧客開拓のためのマーケティング施策の一環として、ダイレクトメール(以下、DM)でのプロモーションを企画・実施しました。
フュージョンをパートナー企業に選んでくださった理由や、DM施策の効果について、公教育事業をご担当されている島貫様と佐藤様にお話を伺いました。
(中央)株式会社スプリックス 公教育事業部 部長 島貫 良多様
(右)フュージョン株式会社 アカウントプランナー 中嶋 佑也
―はじめに、「CBT for school」はどのような背景で生まれたのでしょうか。
島貫:塾現場で培った教材開発ノウハウ・システム開発力と、学校現場の先生方の声をもとに、2021年11月にリリースしました。スプリックスは創業時点から「森塾」という個別指導塾を運営しているのですが、塾で扱うコンテンツ教材は自社で開発してきました。加えて、「教育×IT」のもと、紙の教材だけでなくICTコンテンツも自社開発し、全国の塾に展開・販売してきました。自らが運営する「森塾」という塾の現場、教材の開発や販売を通して、「やっぱり基礎学力が根本の課題」だと感じるようになったんです。応用力やSTEAM教育などが謳われる中でも、例えば分数を約分せずに解答用紙に書いたり、漢字が間違っていて減点が出たり、ということが現場では実際に起きるんです。
以前、世界11カ国の保護者の方と子供たちを対象に大規模なマーケティングリサーチを行ったことがありました。その中で、日本の保護者の方が求める力は、応用力やコミュニケーション能力よりも基礎学力と言える読み書きやそろばんである、という結果が出ました。ニーズは基礎学力にこそあると捉え、一つのチャネルとして公教育向けサービスにも取り組んでいこうと考えたわけです。
―では、「CBT for school」のマーケティングには、どのような課題がありましたか。
島貫:公教育向けのマーケティングや営業が完全にゼロベースだったので、知見や経験がなかったのが正直なところです。ただ、「フォレスタネット」という日本最大級の学校の先生向けプラットフォームを運営している実績はありますので、最初はつながりのある先生方から接点づくりを模索していきました。また、サービスを立ち上げたのがコロナ禍だったことから、オンラインセミナー等のアクションをとってきました。
加えて、広くさまざまな方に認知を拡大するためには、DMやアタックリストへの架電などのマーケティング手法も並行しなければいけないな、と考えていました。
正直、公教育向けのマーケティングや営業というのは、ニッチな領域だと感じています。自社でもいろいろと試行錯誤して取り組んだ経緯があるので、DMをはじめとしたプロモーション施策を提案いただく際に、杓子定規な内容だと「いや、そうじゃないんだよ」と思ってしまって。
その点、現場に目線が合わせられるフュージョンさんは、間違いないなと感じています。
―では、DM施策をフュージョンに依頼した理由や、選んだ決め手を教えてください。
島貫:一番は、やっぱり人というところが大きかったのは事実です。実は、中嶋さんとは以前から付き合いがあったので、そこがそもそものスタートではありました。
ただ、会社としてフュージョンさんにお願いするにあたっては、まずその誠実さがポイントでした。我々も同じように誠実さを大切にしている会社ですが、具体的にはクイックに対応してもらえることと、寄り添い方に魅力を感じました。上から提案してもらうということではなく、ディスカッションして課題を洗い出しながら伴走してもらえるのは、かなり大きいです。信頼感がありますし、正直デザイン力や構成力、企画力はそのあとに見るところだと思っています。やっぱり、一緒に仕事をする上での連携のしやすさやキャッチボールのやり取りがスムーズなほうが良いので。こちらの構想を伝えると肝をきっちりと理解していただき、プロフェッショナルとして提案してもらえるのが助かります。
-今回弊社からは3つのクリエイティブ案をご提示しましたが、タブレットDMの案に決めた理由を教えてください。
佐藤:一番重要だと考えていたのが、届いたときのインパクトと、教育委員会などでこのDMや「CBT for school」の情報を回覧してもらえるかでした。
この案は、ぱっと見ると、本当に端末が届いたかのような見た目で、教育委員会の担当者のところに置いてもらえそうだなと思いました。また、タブレットが話しかけてくるような形式で課題感を提示する見せ方や、中を見たときにも本当にタブレットに見えるような形状で、施策の案内資料自体が面白いなと。周知という意味では、受け取った方がみなさんで使える付箋を配って、付箋自体がCBTの案内にもなるデザインや仕掛けになっていたのが良いなと感じました。
島貫:(今回のDM送付先である)教育委員会には、おそらく封書のDMが数多く届いているはずです。担当課に届くこともある一方、総務などの部署にまとめて送られる場合もあるのではと思います。そんなとき、ただの封筒のままだと、そもそも開封されないだろうし、もしかしたら手元にすら届いていないのでは、と予想していました。そのため、ある程度1通当たりの単価を上げても良いから、それで開封率が高くなればと考えていましたね。
-ありがとうございます。弊社のクリエイティブ担当とのやり取りで印象に残ったエピソードはありますか。
佐藤:DMのパーツそれぞれの文言、デザインや配色について、すごく細かくやり取りさせていただきました。その中で、わたしたちだけでは気付けなかった点も細かくアドバイスいただき、本当に「かゆいところに手が届く」ご提案をいただけたと感じています。
島貫:明確に覚えているのが、最初の提案を複数提示いただいたときです。提案をまとめる際に、お知り合いの先生の方に実際に話を聞いて、その内容をもとに提案内容を作ったとおっしゃっていて、「ここまでやってくれるのか」と印象に残りました。
―このDM送付後の開封率は前回と比較して5倍以上だったとのことでしたが、成果に対しどのように感じていますか。
島貫:良い結果が出たと思っています。今回のDMでは、1通あたりの単価が前回から3倍以上になっています。それに対して、成果は5倍以上になっているので、想定以上の良い結果になりました。
接点ができたケースとして、DM送付時にはターゲットにしていない他の部署が受け取った場合、本来送りたかった部署に回覧してくれたパターンがありました。他の自治体で、「このDMが来たんだけど、そっちは来てない?」との会話になり、他の部署に問い合わせて回覧に至ったようです。
もう一つは、部署内での回覧です。これは一番狙っていたところですが、受け取り手の方だけがDMを閲覧するのではなくて、決裁権がある方にもDMを回してくれました。あとは、DMが本当のタブレットだと思って、「こういう何万、何十万以上するようなものを急に送られるのは困る」という問い合わせもありました。
DMは、ただ1回見られて終わりだとなかなか効果が出ないのですが、今回のものだと1ヶ月以上保管してもらえていた方もいたようです。実際にDMを通してつながって、接点を持つ効果が生まれています。
―貴社が展示会へ出展された際も、DMを活用いただいたようで。
島貫:はい、展示会でも実際使わせていただきました。展示会によくあるチラシや冊子のジョイントのようなものとは違って、このDMだとタブレットになっており、動きもつけられて相当反応が良かったです。会話のきっかけづくりとして、時間の限られる展示会で活躍しました。
―今回のDMで実際に接点を持ってから、サービスを利用された例はありましたか。
島貫:あります。その手ごたえもあり、次回DMも実施することになり、引き続きフュージョンさんにお願いしています。
―単刀直入にお聞きしますが、現在のフュージョンの支援に対する満足度を教えてください。
佐藤:すごく信頼して何度もお願いしているので、もう満足度を考えたこともないぐらい感謝しています。どうもありがとうございます。今後ともよろしくお願いします!
島貫:今回うまくいったから次は、その次は、と要求が上がっていく感じがありまして。一緒に何かのハードルを越えていける、という意味では現状に満足するというよりも、また何か思った以上のものを提案してくれるだろう、という期待の方が大きいですかね。
―今までのお話から、フュージョンの強みや特徴をどのように捉えていますか。
島貫:やっぱりまずは、人間味です。プラスアルファで提案力でしょうか。中嶋さんや担当者の方にずっと寄り添って伴走していただけることが、大変助かっています。
信頼関係を保ちながら、さらにそこに提案力が乗ってくるのがすごくありがたいです。
佐藤:今までのお話にも出ているとおり、すごく細やかな連携と、こちらから1言うと10以上で返してくださり、潜在的なニーズまで把握していろいろご提案いただけるのが助かっています。
―最後に、フュージョンはどのようなお悩みを抱える方にお勧めできますか。
島貫:ミッションやビジョンがはっきりしているけれど、実現するための手段が何か判然としていない方にお勧めしたいです。お願いする側で何をしたくて、何が目的で何がゴールなのかは決まっている。けれど、そのための手立てとして手持ちのカードでは難しい。そんなとき、フュージョンさんには強力なカードを配ってもらえると思っています。
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