私たちの長年のクライアントである大手化粧品メーカーでは、ダイレクトメールの投資対効果の最適化を続けた結果として、効果測定に関する相当量の知見が蓄積されていました。しかし、社内では数値による振り返りの習慣が薄く、効果測定結果がマーケティング部門内にとどまっていました。マーケティング部門ではこのような状態に疑問を抱き、私たちとともに、全社的に数値情報を共有する仕組みを構築しました。
まず、ダイレクトメールごとの様々なセグメントに加えて、顧客属性(年代、性別、居住地など)、過去の購買属性(購買カテゴリ・商品、頻度、来店間隔など)から、効果検証用の「統一属性」を策定しました。そして、施策費用を入力すると簡単・迅速にROIとCPOが算出され、一覧で確認できるフォーマットを作成しました。このフォーマットはすべてのダイレクトメールの効果検証に使用され、そのまま社内会議の資料になりました。
すべての効果測定結果を、統一属性・統一フォーマットで振り返ることで、大手化粧品メーカーではダイレクトメールの施策効果を「全社で」「数字で」共有する文化が根付きました。
デザインや製品開発部門も同じ情報を共有することで、消費者ごとに、より適切なデザインやオファーを提供できるようになり、ROI/CPOに代表される投資対効果が改善しました。
・ダイレクトメール効果検証用の統一属性を策定
・投資対効果を簡単に確認できる統一フォーマットを提供
・データ抽出作業の標準化と自動化