20代の頃、職業人生の中で初めから今のマーケティング業という
職種になりたかった訳でもなく、
ただ目の前の仕事にがむしゃらにぶつかって挑んでいた頃、
ある映画を見ました。
見たことがある方もいるかと思いますが近江商人のお話です。
「てんびんの詩」という映画です。
何不自由なく育った商人の息子が父親から風呂敷に入った「鍋蓋」を
売ってこい、売ってくるまで帰ってくるな、と
商人としての資質を見極める為に丁稚に出されます。
最初は何でこんな物を自分が売らなくてはならないのか、
売れるわけがない、いいから買ってくれと、安くするから買ってくれと
押し売り状態でしたが一つも売れません。
売れずにふさぎ込んで井戸の洗い場に座っていると
目の前にある「鍋蓋」が急に愛おしくなって、
一生懸命河原でその鍋蓋を泣きながら洗い始めます。
「鍋蓋がなくなったら困るやろな。困ったら買うてくれるかもしれん」
「この鍋蓋も誰かが難儀して売ったものかもしれん」
自分の気持ちが足りないから、商売する心構えがなっていないから
商品が売れないことに気が付いたのです。
そのあとたくさん鍋蓋が売れて第一部が終了するのですが、
その時自分の仕事をそこまで考えたことが無かったので
すごく感動した覚えがあります。
自分の事業や商品やサービスや愛情を注ぎ、その仕事が好きになれるか
どうかでお客様に対する伝わる気持ちも変わってきますよね。
「今自分がやっている仕事が好きだと」という気持ちが大きければ大きいほど
納得感のある、相手の事をおもんばかった仕事が出来るのではないかと思います。
細部まで、これでもかと、しつこく、やり遂げる気持ちの強さは一つの才能かもしれません。
知り合いの社長さんは自分のことを「○○バカ」と表現していました。
バカになるくらい自分の仕事が好きだという事ですね。
自分たちのスタッフも自分の仕事に愛情を感じて日々過ごす事を強く願っています。
Think out!
最後まで読んで頂いてありがとうございます。