先日出張先で小売業の方とお話する機会があったのですが、
「24時間営業」は今の時代にフィットしていないのではないか!?
という話題になりました。
コンビニエンスストアやスーパー、本屋等、
24時間営業で営業している小売業種はかなりありますが、
つい最近までは、「いつでも営業している(買える)」というニーズを満たす
とても便利なサービスだったと思います。
しかしながら、個人的にはこの数年で状況の大きな変化を感じています。
いくつか理由を挙げたいと思います。例えば・・・
①PCやスマホが普及し、ECで買い物する事が当たり前の時代に急速になった事
⇒いつでもどこでもECに繋がる事は、人の購買行動に大きな影響を与えています。
飲み会で良いと聞いた書籍をその場でスマホで注文すれば
送料無料ですぐ手に入ってしまう時代になりました。
EC自体が24時間営業しています。
②ネットスーパーや宅配サービスが充実し、家から出なくても買い物出来る事
⇒ネットスーパーの全国的な普及によって、
特に都市圏では、注文からたった3時間で届けてくれる時代になりました。
食事の出前・その他デリバリーのサービスもWEB上で情報が整理され、
郵便番号単位でその街の情報が手に入ります。
③そもそも深夜に出歩く人口が減っているのでは?
⇒深夜に出歩くのが主に若者、というのは決めつけかもしれませんが、
車に興味がない若者も増えました。
若者も高齢者も出歩かない、ファミリー子育て世代が深夜にうろうろ、
というのはあまり考えられませんので、全体として深夜マーケット自体が
減少しているのではないかと思います。
こんな議論から、
24時間営業が不特定多数のニーズを満たす時代は終わり、
特定の狭いターゲットの為の営業になっており、
当初24時間営業を始めた目的からギャップが生まれているのでは、
という話になりました。
顧客にとっては「便利」だけ残り、小売業にとっては「売上」が残らない。
小売業の営業戦略上、24時間営業は売上アップの秘策ではありましたが、
今ではアルバイト・パート労働力確保、
深夜シフトの管理や店長の負担、電力削減、防犯等を
本当に顧客ニーズにフィットしているのか、採算が合っているのか、
店舗商圏や業種業態にもよると思いますが、
再検討するタイミングに来ているのではないかと思っています。
Think out!
最後まで読んで頂いてありがとうございます。