「ビッグデータ」「データサイエンティスト」といったトレンドワードによって
データ分析のニーズが国内も確実に増えています。
弊社はマーケティング会社として、クライアントの課題解決の為に
データ分析するお手伝いをしていますが、
最近過熱しているデータ分析の依頼をする前に、
もう一度マーケティングの基本の考え方に沿って
自社のビジネスを整理し直した方が良いのでは?とも思える場面も出てきました。
例えば・・・マーケティングを学ぶ際に最初に教わるフレームとして、
「3C分析」があります。
3Cは、下記3つの要素の略です。
・Customer(顧客)
・Competitor(競合)
・Company(自社)
顧客のインサイトを深耕し、
競合ライバルと自社の、強み弱みや、ポジションを把握する事は
精度の高い意思決定や顧客に響くサービスや商品を開発する為の基本です。
しかしながら、このような要素のバランスを気にせず日々過ごしていると、
「自社の勝手な都合」で物事を考えてしまったり、
「競合企業の動向」に張り合って後手にまわったり、
「顧客の意見」に都度振り回されたり、することで
適切な意思決定が出来なくなっている、担当者やチーム、企業が多いとも感じます。
・そもそも顧客の声を聞いているのか?
(グループインタビューも、アンケートもせず、現場にも足をあまり運んでいない!?)
・競合の分析はどこまでやっているのか?
(競合のIRも、WEBサイトも、競合のプロモーションも都度チェックしていない!?)
・自社の資産としてのノウハウや付加価値、武器、差別化要素は
どこまで把握しているのか?
(他部署との連携がとれていない、自社の事業全てを把握出来ていない!?)
またマーケティングの「4P」ではどうでしょう。
・Products(商品)
・Price(価格)
・Place(流通)
・Promotion(プロモーション)
上記を意識・把握せずにデータ分析出来るでしょうか。
マーケティングの「STP」はどうでしょう。
・Segmentation(セグメント)
・Targeting(ターゲット)
・Positioning(ポジショニング)
これもデータ分析始める前に意識すべきですね。
データ分析は例えば3C・4P、STPといった、
初歩的なマーケティング関連書籍にもある、必要な要素を
科学的に明らかにし、その戦略や戦術の意思決定の為の基礎データになり得ます。
基本のフレームワークのアンテナを張り巡らせて、
小さな変化も見逃さず、変化をデータで把握する事で
データを活用する企業は優れた意思決定が出来るのだと思います。
データ分析をする前に、
もう一度マーケティングの基本知識を再確認してはいかがでしょうか。
最後まで読んで下さりましてありがとうございました。
(『ITmedia マーケター通信』2013年5月28日掲載)